名古屋放浪日記「日雇い労働者の生活編」

自伝的小説

この物語は主人公が名古屋市の日雇いや派遣会社での仕事を、
転々としながらその日暮らしの生活を描いている自伝的小説です。

日雇い労働者の給料体系




愛知県名古屋市の名古屋駅の近くにある、
笹島と言う日雇い労働者の集まる場所の話である。






彼は43歳になっていた。
仕事は日雇い労働者であった。



セイブン
セイブン

日雇い労働者も色々あり給料の支払いも違い、
大概三つに分かれる。




ひとつは自宅などからの通勤の場合は全額日払いとなるが、
会社の寮生活の場合は半額日払いという給料体系となる。



寮生活の場合は全額日払いにすると、
寮費を払わずに逃げだす、
「通称(とんこ)大阪弁でその場所から逃げ出すこと」人もいるので、
半額払いとして残りは寮費などを引いた給料が、
月明けに渡される仕組みである。


セイブン
セイブン

大概の会社の給料体系は日払いなどはない、
1ヶ月働いたら締めの何日払いである。



さやこ
さやこ

アルバイトでも何日締めの何日払いとなるけど、
自宅から通勤だと即現金日払いもあり得るわね。



派遣会社や労働者など特殊な会社の場合には、
日払いを取り入れているところがある。

人員を確保するために日払いシステムを多用してる。
派遣会社や日払い労働者の仕事はキツイ、つらい、給料が安いの3Kで、
中々人が定着しない。

中には日雇いとは別な給料体系のシステムで、
労働者を募っている「飯場」と呼ばれる場所もある。

ひと月と言う区切りでなく、1週間契約とか、
1ヶ月契約とか半年契約などの種類が様々に設けている飯場もあった。

大概に大手の派遣会社の場合は半年契約が多い。
俗に言われる季節労働者で期間工と呼ばれる類である。


飯場の場合は大概は1ヶ月契約が多い,
1ヶ月契約とは確実に仕事に出た日数30日である。

その日数をクリアするのに休みが多ければ2ヶ月かかる場合もある。
その間に寮費やメシ代も引かれるので金も貯まらない、
仕方がないので金が貯まるまでに飯場に住み着くことになる。


さやこ
さやこ

雨の多い6月は仕事が出来ない場所が多いので大変ですね、

セイブン
セイブン

飼い殺しの状態に陥る。



ヤクザ屋さんが運営する飯場では最悪な場所もあったと聞く。

寮生活とうたっては、
一部屋で8人くらいのゴロ寝状態のタコ部屋飯場もある。
(タコ部屋とは、かなりの期間に労働者を強制的に縛ること)


セイブン
セイブン

外へ出るのも見張り番がいるので逃げることも大変だね、

セイブン<br><br><br>
セイブン


集団で寝ているのでトラブルも多い、特に夜のイビキや歯軋りなどのトラブルが多く、
夜中に大喧嘩になることも結構ある。


主人公である日雇い労働者のプロファイル




物語の主役である、
彼の場合は名古屋市のど真ん中にある、
オンボロアパートの2階の1人部屋をあてがって貰っていた。




彼は珍しく車の免許や色々な資格を持っていた。

大概の日雇い労働者は人生にワケありの人が多いので、
自分自身を表す証明証などは会社に提示はしないものである。

ここの会社は珍しくも寮生活も通勤者も、
一律全額日払いとなっている。

運転手当が1,000円である。


セイブン
セイブン

まぁ、、大概の労働者の運転手当は1,000円である。



労働者に長く働いてもらうには、
寮の良し悪しなどや食事のよし悪さも大切である。

寮には食事がつくところもあるが、
結構食事代も馬鹿にならない、殆ど労賃は寮費と食事代で消える。

残った金はタバコやビールの嗜好品に変わり、
金は殆ど残らない仕組みになっている。

会社側としては労働者が少しでも金があれば直ぐにトンコすることになるので、
会社側は出来たら金が残らないように思っている。



あるオンボロアパートの風景。






寮は二階の木造建てのボロアパートで寮費は月2万円となっていた。
何年か先に新しいビルに建て替えるとのことで、
建て替えるくらいなので余程酷いボロアパートと想像ができる。

どんな部屋かを簡単に述べると部屋に入ると、
壁の化粧板は剥がれて畳は腐れて、
ネズミのフンがアチラコチラに散らばっている。

セイブン
セイブン

掃除してもネズミの方が多い。

さやこ
さやこ

アパートの中はネズミだらけ!?




下記の写真に似通っていると言っても言いすぎでなく、
1年くらいしたら建て直すくらいであったので酷かったのは確かで、
何年後かにココを訪れたら10階建ての立派な総合ビルに変わっていた。




住民の中に1人だけ女の人が借りていた。



トイレは共同であった。

ある日ウンチが漏れそうだったので、
トイレの鍵が青マークで未使用になっていたのを確認して、
ノックもしないで取っ手を引いたら中々開かないので無理に抉じ開けたら、
女の人が中にいて、

女の人も開けられないように片手で壊れたカギを必死に引いていた。


セイブン
セイブン

一瞬ドアが開いて、
和式のトイレで女の尻がムキでて何ともバツの悪さでドアを、
慌てて締めたのである。


さやこ
さやこ

はっはっ!笑ちゃう!
昔はトイレの鍵が壊れているアパートが結構あったのでウンチしている時に右手で鍵をささえていても、外から引っ張られると負けちゃうよね、(笑い!)








窓のガラスは割れていて4畳半の最悪な部屋である。

セイブン
セイブン

何とか雨雪を凌げるだけの状態だと思えば良い。

さやこ
さやこ

笑えるくらい立派なアパーですねw

セイブン
セイブン

もちろんエアコンなど無い、



夏場は部屋の気温が外より高いので相当に暑い。
部屋の窓から下を見るとタクシー会社の駐車場で、
オマケに駐車場の屋根はトタン張りで、

セイブン
セイブン

西日の跳ね返りで部屋中が暑い!


サウナーよりも温度も湿度も高く、
とてもではないがマトモに落ち着ける部屋ではない。

仕事から帰って部屋に入ったらまずにヤル事と言えば、
風呂に入るのでなく暑さを少しでも和らげる為に、

バケツに水を溜めてその水を壁や床に、
部屋の温度を下げる意味でぶっ掛ける。


さやこ
さやこ

想像を絶するアパートですね(苦笑い)

余りにも部屋の温度が高いせいなのか水が蒸気に変わり、
余計にサウナー状態で蒸気で蒸せ返り暑い!暑い!


夕方の西日を避けて暑さが落ち着くまでに外で過ごすことになる。



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食堂でのトラブル


風呂付きの部屋では無いので、
歩いて15分くらいの場所に銭湯があるので銭湯を利用する。

夕食は近くの食堂に寄ってはビールを飲みながら食事する。


セイブン
セイブン

それが仕事終えての日課となる。



何時ものように、
ある店の中でのビールを呑んで寛いで至福の時間を過ごしていったが、


突然に至福の時間を壊される些細な事件が待っていた。


さやこ
さやこ

事件て?

セイブン
セイブン

事件とは大袈裟なんだろうが、、




その日も風呂上がりに、



店でビールとおつまみを注文してクツろいでいると、
店のカウンターで男と女の従業員が大きな声で喋っていたのである。

セイブン
セイブン

耳をたてて聞いていると、


どうも、
男子従業員がキレイなバイトの女の子を
ムリやり口説いているかに見えた。

声高らかに女の子に、
「日曜日はどうしているの?」とか、

「好きなことは何なのとか?」とか、

「今度ドコドコへいこう?」とか、
何んとなく2人の会話を聞いていると、

セイブン
セイブン

女の子は嫌がっているように見えた。

さやこ
さやこ

完璧に飲食店でのセクハラね!



男はセクハラに近い状態で、
女の子をデートに誘いだそうと一所懸命であった、

話を聞いているとセクハラに聞こえたので、
安っぽい正義感が湧き出てきて、


セイブン
セイブン

徐々に腹が立ってきたのである。


そして、ついに怒りを抑えきれずに彼は大きな声で、

「こら!」と怒鳴り込んだ。

「お前は仕事中だと言うのに女を無理に口説くとは」

「なんと!ハレンチな野郎だ!」と大きな声で怒鳴り散らした。





男はビックリしたように、
慌ててキッチンの方に隠れるように逃げていった。

女の人も怒鳴る声に驚いたようであったが、
何となく事の経緯に把握しかねたような顔で、
何故だか逆に睨み返してきたのである。





流石に正義と思った怒りが、
違う方向に飛んでいった事に感じてきた。

さやこ
さやこ

実は女の子は逆の意味で口説かれるていることに、
酔いしれていたのね、、、


そこで、
怒鳴り散らされたのが気に入らずに女の子は逆ギレとなった。

女の子にしてみれば、
折角に良い雰囲気で私を褒めてくれたのにと思ったのか?





怒り心頭である。



逆に面食らったのである。

セイブン
セイブン

この女の子は何だ?と感じたのであるが、
取り敢えず気分が悪いので会計を済ませて外へでた。

さやこ
さやこ

最悪ね!その時にツイッターなどがあれば店の悪さを投稿していたのにね、、





不思議な成り行きに外へ出たら酔いが覚めていた。

何となく自分が腹が立ったのは正義感からでなく、
単なる綺麗な女の子が、
目の前で口説かれるのに腹がたったのである。


さやこ
さやこ

ヤキモチと腹いせもあったのかなあ?
どちらもどちら?笑えない話しである。ホッホッ!(笑い!)


暑い夏の夜のことであった。



食事を終えてオンボロアパートに戻る。




セイブン
セイブン

まだ部屋の中は蒸し返すように暑かった。


先ほど水をかけたのが蒸気となり余計に蒸し暑くなっていた。

部屋の畳は濡れていて気持ちも悪く、
そのまま横になっても眠れないので、
何とか暑さをしのげるアイディアはないかと考えた。

彼なりに浅はかな知恵ではあったが、
布団を包んでいたビニール袋を取り出し、
その4隅を紐でくぐり付けて部屋の4隅にピンで止めて、
少し浮かせた状態にして、その上に水を引いた。

畳の上に何センチかの水のプールができた。

セイブン
セイブン

そこで、
ベット代わりに横になったら少しは涼しくなった。

さやこ
さやこ

ホントに!最悪なアパートね、

暫くしたら水ベットで、
仕事の疲れも重ねってグッスリと眠りについていた。







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